FC2ブログ

千泡沫庭園

幾つもの泡沫から為る、どこか懐かしい庭園へ。

08« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»10

ぷろふぃーる

さいしんきじ

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[edit]

trackback: --  /  comment: --  /  スポンサー広告

『Mystique Livre D'mirage』/1 


『Mystique Livre D'mirage』/1

/2



失われた物語を求めて。

それは消えゆく世界。

忘れられた絵本の中に

その物語は存在する。











蒼碧の海の真ん中に、小さな孤島があった。

それは本当に小さな島だったが、多くの自然に富んでいた。

そんな孤島の断崖に、白い建物が。

それは本当に白く、何色にも汚されていなかった。

ただ、真っ白い。

その建物から、優美な旋律が聞こえる。

オルガンの音。

それは教会で弾く、ミサ曲のよう。

しかし、この旋律は、どこか不思議な感情を抱かせるようなもので。

この曲の弾き手は、とある少女。

彼女は周りの人に、この曲を弾いてはいけないと警告を受けた。

しかし“主人”が不在の時、即ち

三十日の日だけ。

彼女はその曲を弾く。

今日もそうだった。

「………」

今日は誰もいない。

さあ、奏でよう――









教会から少し離れた海岸。

向こうを見渡せば、水平線が見える。
夕日がとても美しい。
至って、よく有りそうなそんな光景。

波打ち際に、二つの影。どちらも人間。一つは男、もう一つは女。

「……あり得ねぇ」

そのうちの一人が、呆れたような表情でそう呟いた。そして、辺りを見渡す。

彼は淡い茶髪に橙色の瞳、そして瞳と同じ色をした、長いマフラーをしている。その長さ故に、マフラーが潮風に棚引く。
何とも身軽に動けそうな格好だ。
年格好としては、大人…とは言い切れない感じを漂わせている。
腰には鞘が三本。どうやら一般人でもないようだ。

「何でいつの間にかこんなとこにいんだよ。…しかもリシュアと一緒とか」

そう言って、彼はもう一人の女性を見る。

彼女は淡い碧色の髪に翠色の瞳。一言で言えば、緑一色。淡黄色のロングコートの下には、刀が提げられている。こちらもなかなか身軽そうで。
その女性、リシュアは同じく辺りを見渡してから、軽く一言。

「私が一緒だと悪いんですか?」
「……いや、別にそういう訳じゃ…ないけど……」
「なら仕方ないですね」

波の打つ音。
空には鴎が飛んでいる。

「…敵の幻術ですかね」
「こんな再現率の高い幻術ぶっ放すヤツなんて、柳尉くらいだろ」
「…柳尉はそんな事しませんよ。まあどちらにせよ、厄介な術に巻き込まれたのは確かでしょう」

リシュアは淡々と解析していく。そして

「…早く帰りますか、リミット」

そんな事を言ってから、先に一人で歩いていくリシュア。それを慌てて追いかけるリミット。

「何でお前が仕切るんだ…」

そうしてぼそりと呟くが返事はない。聞こえていなかったか無視したかのどちらかだ。
海岸に沿って歩く。
暫く二人は無言のまま歩いた。
歩いている間、人影は全く見えなかった。こんな時期に、海岸に来る事自体があまりないだろう。特に冬は。

それなのに、二人は夕暮れの陽のもと、誰かを見つける。

小波の音が、静かに海岸に響き渡る。





――――――――――――

ああ、もう一つのリレ小です。

同じくきりあーとね^^

ああもうシリアスだと不思議な言葉に・・・!(
スポンサーサイト

[edit]

この記事に対するコメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL
→http://tinklelucker.blog16.fc2.com/tb.php/334-44f68ae8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。