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千泡沫庭園

幾つもの泡沫から為る、どこか懐かしい庭園へ。

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ぷろふぃーる

さいしんきじ

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nomal-26 

刀を振るう。

「小夜時雨―」

水しぶき。

刀を使う女性は中々いないのだが。

「…まだまだかしら?」

そして、彼女はこう一言。


――――――――――――
Tinkle☆Lucker:Novel:nomal-26.

†蒼水竜花
――――――――――――

「疲れたなら少し休めば?」

そう言うのはマッチ。分厚い本を読んでいる。その傍らにはディカノの姿も。

けれどその女性―ミラムはううんと首を振る。

「疲れてなんかいないわ。でも…ちょっと休憩くらいはしようかしら」
「それがいいよ」

マッチはそう言って、再び本を読み始める。ディカノはその様子をつまんなさそうに眺めている。

その間に、ミラムが座る。

「マッチ君何読んでるの?」

そしてマッチの本を覗き込む。何やら難しい事が書かれているが…

「参考書だよ」

平然としてマッチは答えた。

「参考書って…大学の?」
「に決まってんじゃん」

見るとその参考書には、何やら難しそうな文字や数字が書かれている。

「うーん…何か難しそうね。カノ君は分かるの?」

隣でじっとしているディカノに訊いた。ディカノは首を横に振る。

『…全然…分からない』
「ディカノ馬鹿だもんね」
『馬鹿じゃないッ…!』

マッチの言葉に思わず泣き出しそうになるディカノ。涙脆いというか…脆すぎだろ、これ。

「はいはいマッチ君、カノ君をいじめない」
「いやいじめたつもりはないんだけど…そもそもディカノは年上なんだからさー」

マッチは呆れ顔でこう弁解。一方ディカノの言い分は

『俺だって…ッ…頑張ってるんだ……俺なりに…』

こんな感じ。てかディカノ本当に泣いちゃってます。

「あらあらカノ君泣かないの」
『……泣いてなんか…いない…』
「泣いてるってば。もー年下に慰められて恥ずかしくないのー?」

なんか二人してディカノの心配をしてます。もう勉強どころじゃない。

しかし突然、ミラムは思い出した。

「…あ、刀の素振りしないと……マッチ君。後は頼んだわ」
「え!?」

そう言うと、さっさと席を立ち、向こうへ駆けていく。
マッチは呆然として、半ば自分に押し付られたディカノ(しかも泣いている)を見、そして参考書を見比べた。

「……ねぇ、僕の勉強はどうすればいいの!?」
『………』

マッチは叫ぶ。しかし隣にいるのはディカノだけ。




「…世の中には仕方ない事もあるのよ」

そう言って刀を握るミラム。最もだが、先程のは酷いと思うのは何故だろう。

「あ、ミラム」

そして振ろうとした時、ラックとリミットが現れた。

「あ、ラック君にリミ君」
「また刀振るってんのか」

リミットが感心するように呟く。ミラムは笑顔で頷いた。

「よく飽きないねー」
「じゃお前の食欲はどう説明すりゃいいんだ?」
「それはどーでもいいよ」

ラックは苦笑した。思わずミラムの顔が緩む。

「飽きる、飽きないの問題じゃないのよ」
「ふーん」
「聞く気ゼロだ」

呆れた様子のリミット。そんな彼に、ミラムはこう言う。

「そうだリミ君、手合わせ願えないかしら?」
「ん、俺とか?」
「いつもの三刀流でお願い」
「……別に良いけど…一本じゃなくていいのか?」
「そう言ってるんだから」

リミットは三刀流の使い手だ。何でも、独自で生み出した流儀だとか。旅をしてた者は、やはり経験が違う。

ミラムは刀を構えた。
リミットの方はまだ、一本も剣を構えていない。

「…良いの?」
「いつでも良いぜ」

リミットが得意気にこう言った。

「……じゃあ、遠慮なく」

なるべくフェアな戦いを望むミラムは、リミットの行為に不快を感じたのだが、彼が得意気な事から、どうもそういう訳ではないだろう。相手は実戦経験が豊富なのだから。

ミラムはリミットに斬りかかる。

リミットは、それをぎりぎりまで引き付けて――

「――竜鳴天破!」

突然、剣を抜いた。
そしてその剣を振るうと同時に、凄まじい風圧がミラムを襲う。
ミラムは刀を盾にして、何とか持ち堪えた。

「…すごーい…」

ラックは呆然として二人の手合わせを見ていた。思わず感嘆の一言。

「…リミ君。剣二本しかないじゃない」

ミラムが余裕そうなリミットを見た。彼の両手には、赤と青の剣が一本ずつ。

「ああ、そうだな」
「…なるほど、まだまだ余裕って訳ね…」

ミラムが不適に笑う。

「じゃあ、これはどうかしら?」

ミラムはまたも斬りかかる。

「…同じ手は―」

リミットがそう言いかけた瞬間。ミラムの姿が掻き消えた。

「なっ――」
「水路妄想(ロードミラージュ)」

背後から水圧が。リミットは突然の事で少しだけ、ほんの少しだけ、対応が遅れた。それだけで、ミラムにとって好都合。ミラムの刀はリミットの頬をかすめた。少しだけ血が、吹き出すが、別にリミットは痛みを感じない。寧ろ、慣れている。
しかしそれを見たミラムは、やっばい!と叫び出す。

「ごめんなさいリミ君!!血がっ…!えっ!足元…きゃあああー!」

そのままパニックに陥る。リミット、唖然。

「…おいミラム、こんな事は良くある…」
「ごめんなさいごめんなさい!私はそういうつもりはなっ…なかったのよ…!ああああ足元ッきゃああーッ!」
「…………」

困惑の真っ最中なミラム。もうリミットには止められません。隣でラックはあわあわしてます。
でも…よくよく考えてみると、普段彼女が取り乱してしまう事はほとんどない。

そして、そうなる要因は――

「失せろ失せろ…」

彼女はこう呟いていた。そして今にも発狂しそうな状態だ(実際もうしてたようなものだが)。

「…まさか」

リミットは足元を見た。


――一匹のゴキブリが動いていた。


「きゃあああああ失せろッ!私の視界の前から消え去れッ!悪魔ーッ!!地獄に堕ちろ!!」

そしてミラムは闇雲に刀を振り回す。落ち着きを失っているミラムは危険だ。
何とかリミットが止めようとするが、ミラムは聞く耳持たず。わあわあ言って刀を振り回し続けるのみ。
ラックは更にあわあわしている。もう完全に空気状態。てかお前は誰か呼んで来い。

「死にやがれゴキブリーッ!!」

もう今までの彼女とは全く別人へとなりつつあります。礼儀正しいミラムがこんな凶暴な悪魔になってます。

んで、巻き込まれたリミットは

「誰か止めてくれーッ!!」

と叫んだが、誰一人聞いてはいなかった。




…その後、ミラムが正気を取り戻した時には、ゴキブリどころか瀕死状態の二人が倒れていたのは言うまでもない……だろう。





□■□■

戦闘シーンなんて書けねぇよ\(^o^)/←
だから手抜き←←

戦闘シーンが描写出来る人っていいですよね(?)

てかミラムが壊れすぎた。ちょっとやり過ぎたかも…?(

ディカノは弱虫さんというか、何というか…優しい子なんです(-ω-)


因みにタイトルの蒼水竜花ってのはミラムの刀の名前ですよん。


よし、これで一応T.Lメンバー全員クローズアップ(??)した……よね?
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